2026年3月、ついにBTSが5thアルバム『ARIRANG』を引っ提げて完全体としてカムバックを果たします。世界中のARMYが待ち望んだこの瞬間、メンバー7人が揃った姿を見ることができる喜びは何物にも代えがたいものでしょう。
特に、メンバーの中で唯一「社会服務要員」として代替服務を行ったユンギ(SUGA)の期間は、ファンにとっても少し特殊な時間に感じられたかもしれません。なぜ彼は現役兵ではなく社会服務要員だったのか、その期間にどのような生活を送っていたのか、改めて振り返ることで彼の復帰への想いがより深く理解できるはずです。
| 項目 | 詳細内容 |
|---|---|
| 兵役形態 | 社会服務要員(4級判定) |
| 服務期間 | 2023年9月22日 〜 2025年6月21日 |
| 判定理由 | 左肩関節唇破裂の手術(2020年)および後遺症 |
| 基礎訓練 | 2024年3月28日入所(先服務・後入所制度) |
| 現在状況 | 2026年1月現在、除隊済み・完全体活動中 |
ユンギが兵役で社会服務要員になった決定的理由と経緯
ユンギが通常の現役兵ではなく社会服務要員として判定された背景には、長い間彼を苦しめてきた身体的な事情がありました。ここでは、その決定的な理由となった怪我の経緯や手術、そして当時のファンの反応について詳細に掘り下げていきます。
兵役等級の判定は非常に厳格な基準に基づいて行われるものであり、決して本人の希望だけで選択できるものではありません。彼がなぜ4級判定を受けたのか、その事実を正しく知ることは、彼がどれほどの痛みを抱えながら活動を続けてきたかを理解する第一歩となります。
左肩の怪我と手術に至るまでの長い戦い
ユンギの左肩の怪我は、デビュー前の練習生時代に遡る交通事故によるものであり、長年にわたり彼を苦しめ続けてきた古傷でした。2012年にバイク事故で負傷した後、彼は「上腕骨脱臼」と診断されましたが、デビュー後も激しいダンスパフォーマンスを続ける中で痛みをごまかしながら活動してきました。
しかし、時間の経過とともに症状は悪化し、腕を高く上げることすら困難な状態に陥ったため、2020年11月に根本的な治療を決断しました。診断名は「左肩関節唇破裂」であり、損傷した軟骨を修復するための縫合手術を受けることになったのです。この手術は成功しましたが、リハビリ期間を含めて長期間の活動休止を余儀なくされました。
手術後も完全な可動域を取り戻すまでには相当な時間を要し、天候や体調によって痛みが再発することもあったと語られています。兵務庁の身体検査において、このような既往歴と手術歴、そして現在の関節の稼働状況が総合的に判断され、現役兵としての服務は困難であるという結論に至ったのです。
現役兵との決定的な違いと4級判定の基準
韓国の兵役制度における「現役兵」と「社会服務要員」の最大の違いは、身体等級による分類と、それに伴う服務形態の性質にあります。徴兵検査では心身の健康状態に応じて1級から7級までの等級が割り当てられ、1級から3級までが「現役兵」として軍隊に入隊し、国防の最前線で任務を遂行します。
一方で、ユンギのように4級判定を受けた者は「補充役」として分類され、軍隊ではなく公的機関や福祉施設での代替服務が命じられます。4級の判定基準には、外科的な手術歴や慢性的な疾患、高度な視力低下など、軍事訓練や集団生活における激しい身体的負荷に耐えられないと医学的に判断されたケースが該当します。
社会服務要員は自宅から通勤し、行政事務や社会福祉のサポート業務を行うため、銃を持って訓練を行う現役兵とは生活環境が大きく異なります。しかし、これは決して「楽な兵役」という意味ではなく、身体的なハンディキャップを抱えながらも、別の形で国家に貢献する義務を全うするための制度なのです。
当時の本人の葛藤とARMYの心配の声
ユンギ自身、兵役に関してはデビュー当初から「時期が来れば当然行くもの」として語っており、現役での服務を望んでいた節もありました。しかし、肩の状態が悪化し手術を受けることになった際、彼はファンに対して申し訳なさと焦りを感じていたことを後のコンテンツで明かしています。
社会服務要員という判定が出た際、一部の心ない世論による批判を心配する声もありましたが、多くのARMYは彼の身体の状態を深く理解し支持しました。「無理をして現役に行き、怪我が悪化して歌手生命が絶たれることの方が怖い」「国の決定に従って誠実に務めればそれでいい」という温かいメッセージが世界中から寄せられました。
彼は服務開始前に行われたライブ配信で、髪を短く刈り込んだ姿を見せることはありませんでしたが、静かに決意を語りました。その姿からは、自分に与えられた役割を全うし、2025年に必ず元気な姿で戻ってくるという強い意志と、ファンを安心させようとする優しさが感じられたのです。
社会服務要員としての静かな服務開始
2023年9月22日、ユンギは他のメンバーのように多くのメディアやファンに見送られるような派手な入所式を行うことなく、静かに服務を開始しました。社会服務要員の場合、基本的には服務初日に配属先の機関へ直接出勤するため、訓練所への入所時のような大規模な集合イベントは発生しません。
所属事務所も事前に「公式的なイベントはない」と発表し、現場の混乱を防ぐためにファンに対して訪問を控えるよう強く呼びかけました。ユンギはWeverseを通じて「誠実に服務を全うしてきます」という短い挨拶を残し、民間人から社会服務要員としての生活へとシフトしていきました。
この静かなスタートは、常にスポットライトを浴び続けてきた彼にとって、久しぶりに「ミン・ユンギ」という一人の人間に戻る時間でもありました。公的な場に姿を現すことはできなくなりましたが、その分、自分の内面と向き合い、将来の音楽活動に向けたエネルギーを蓄える期間となったことでしょう。
基礎軍事訓練のタイミングと先服務制度
社会服務要員であっても、基礎的な軍事訓練は免除されず、服務期間中のどこかで必ず3週間の訓練を受ける必要があります。ユンギの場合、「先服務・後入所」という制度を利用し、勤務を開始してから約半年後の2024年3月28日に論山訓練所へ入所しました。
この制度は、訓練所の収容人数の都合や個人の事情に合わせて、先に勤務地での服務を始め、指定された時期に訓練所に入る仕組みです。彼はすでに社会人としての勤務実績を積んだ状態で訓練所に入ったため、他の訓練兵たちとは少し異なる心持ちで3週間を過ごしたと考えられます。
訓練終了後の修了式でも、彼の姿がメディアに大きく露出することはありませんでしたが、無事に基礎訓練を終えたことは静かに伝えられました。この3週間だけは自宅を離れ、同期たちと寝食を共にし、射撃や行軍といった軍事訓練を経験したことは、彼にとって貴重な体験となったはずです。
社会服務要員とは?勤務内容と制度の深掘り

K-POPアイドルが社会服務要員として兵役を履行することは珍しくありませんが、その実態についてはあまり詳しく知られていないのが現状です。ここでは、社会服務要員が具体的にどのような場所で働き、どのような規則の下で生活しているのかを解説します。
現役兵とは異なり、社会一般の中に混じって勤務する彼らの生活スタイルは、一般の公務員に近い側面を持っています。しかし、そこには兵役義務者としての厳格な規律や制限も存在しており、自由気ままな生活が許されているわけではありません。
勤務先となる公的機関や福祉施設の一般的傾向
社会服務要員の配属先は、兵務庁による適性検査や本人の希望、居住地周辺の空き状況などを考慮して決定されます。主な勤務先としては、市役所や区役所などの行政機関、地下鉄の駅、郵便局、そして老人ホームや障害者支援施設などの社会福祉施設が挙げられます。
行政機関に配属された場合、窓口業務の補助や書類整理、郵便物の仕分けといった事務作業が中心となることが一般的です。一方、福祉施設に配属された場合は、利用者の食事介助や清掃、レクリエーションの補助など、より身体を使った対人援助業務に従事することになります。
ユンギの具体的な配属先はプライバシー保護の観点から公表されていませんが、一般的には自宅から通勤可能な範囲内の機関に配属されます。芸能人の場合、混乱を避けるために人目に付きにくい部署や、バックオフィス業務が中心となるポジションに配置されることが多いと言われています。
9時から18時までの勤務と自宅通勤のルール
社会服務要員の最大の特徴は、軍の宿舎で寝泊まりするのではなく、自宅から毎日通勤するという点にあります。勤務時間は原則として平日の午前9時から午後6時までとなっており、昼休憩の1時間を除いて1日8時間の実働が求められます。
出退勤の時間は厳密に管理されており、遅刻や早退は厳しくチェックされ、違反した場合は服務期間の延長などのペナルティが課されます。また、勤務終了後は基本的に自由な時間を過ごすことができますが、兵役期間中であるという身分は変わらないため、品位を損なう行動は慎まなければなりません。
土曜日・日曜日および祝日は公休となり、カレンダー通りの休みが保証されている点も現役兵とは大きく異なります。この規則的な生活リズムのおかげで、ユンギも服務期間中に体調を整えたり、個人的な勉強をしたりする時間を確保できていたのではないかと推測されます。
休暇制度と給与事情および海外渡航の制限
社会服務要員にも有給休暇の制度があり、年次休暇や病気休暇などを申請して取得することが認められています。年次休暇は服務期間の長さに応じて付与され、事前の申請と承認があれば、旅行に行ったり趣味の時間に充てたりすることも可能です。
給与に関しては、現役兵の給与体系に準じて支給されるほか、食費や交通費が別途支給される場合もあります。2025年時点での兵長クラスの月給は以前に比べて大幅に改善されており、社会服務要員も生活に必要な最低限の収入は保証されていますが、決して高額ではありません。
一方で、海外渡航に関しては非常に厳しい制限があり、原則として兵役期間中の海外旅行は認められていません。特別な事情(親族の慶弔など)がある場合に限り、兵務庁の許可を得て短期間の出国が可能ですが、基本的には韓国内で過ごすことになります。
兵役期間中のユンギの活動と制限
約1年9ヶ月に及ぶ服務期間中、ユンギは表立った芸能活動を行うことが法的に禁止されていました。しかし、ファンを寂しがらせないために、入隊前に準備された数多くのコンテンツが順次公開され、彼の存在感は消えることがありませんでした。
ここでは、彼がどのようにして「軍白期(兵役による空白期)」を埋めていたのか、そして服務中の私生活における制約やメンバーとの交流について触れていきます。彼の周到な準備とメンバー愛は、この期間中もARMYの心を温め続けました。
「Suchwita」などの事前撮り溜めコンテンツ
ユンギは入隊前に驚異的な量の仕事をこなし、自身のトーク番組「Suchwita(シュチタ)」のエピソードを大量に撮り溜めしていました。彼の入隊後も、まるでリアルタイムで活動しているかのように新しいエピソードが定期的にYouTubeで公開され続けました。
ゲストにはBTSのメンバーをはじめ、韓国芸能界の豪華なスターたちが登場し、深い対話を繰り広げる内容はファンの大きな楽しみとなりました。彼は自分がいなくなった後のファンの寂しさを最小限に抑えるため、入隊ギリギリまで撮影スケジュールを詰め込んでいたのです。
このような「事前準備」の徹底ぶりは、プロデューサー気質の高いユンギならではのファンへのプレゼントでした。画面の中の彼はいつも通りお酒を飲みながら笑っており、その姿は彼が遠い場所にいるという事実を一瞬忘れさせてくれるほどの親近感を与えてくれました。
公的活動制限とSNS更新頻度の激減
社会服務要員としての身分がある以上、営利活動や芸能活動は厳格に禁止されており、SNSの更新すら自由には行えませんでした。Instagramなどの個人アカウントへの投稿も、服務に関連する内容や収益につながるような宣伝行為とみなされる可能性があるものは避けなければなりません。
そのため、入隊前は頻繁だった投稿も激減し、公式からの誕生日メッセージや重要な記念日に限定されるようになりました。ファンにとっては少し寂しい状況でしたが、それは彼が服務規定を遵守し、誠実に義務を果たしている証拠でもありました。
たまに投稿される生存報告のような写真や短いメッセージは、瞬く間に世界中のトレンドを席巻しました。限られた発信の中でも、彼がARMYのことを常に想っているという事実は、言葉少ななメッセージの端々から十分に伝わってきました。
休暇中のメンバーとの面会や交流
公の場での活動は制限されていましたが、プライベートな時間や休暇を利用してメンバーと交流する様子は、他のメンバーのSNSなどを通じて垣間見ることができました。特に、後から入隊するメンバー(RM、ジミン、V、ジョングク)を見送るために休暇を取って集まった写真は感動を呼びました。
また、先に入隊していたジンやJ-HOPEが休暇を取得した際には、互いのスケジュールを合わせて食事に行ったり、近況を報告し合ったりしていたようです。社会服務要員は夜間や週末が自由であるため、休暇中の現役兵メンバーとも比較的会いやすかったのかもしれません。
2024年6月のジン除隊時には、メンバー全員が休暇を合わせて出迎えるという感動的なシーンがありましたが、そこにもユンギの姿がありました。彼らの絆は兵役という物理的な距離や環境の違いによって揺らぐことはなく、むしろ離れている時間がお互いの大切さを再確認させたのです。
2025年6月の除隊と2026年の現在地

2025年6月21日、ついにユンギは召集解除の日を迎え、社会服務要員としての任務を終えました。これによりBTSはメンバー全員が兵役義務を完了し、名実ともに自由な身となって再始動の準備に入りました。
そして現在、2026年1月。彼らは3月のアルバム発売と4月のワールドツアーに向けて、かつてないほどの熱量で準備を進めています。ここでは、除隊の瞬間から現在に至るまでの流れと、兵役経験が彼に与えた影響について考察します。
除隊日の様子とメンバー全員での完全体集結
ユンギの除隊日は、BTSメンバー全員が揃う最後にして最大の「完全体復活」の瞬間でした。すでに除隊していたジンとJ-HOPE、そしてほぼ同時期に除隊した弟メンバーたちが出迎え、7人が一堂に会した姿は世界中のメディアで速報として報じられました。
入隊時と同じく、現場の混乱を避けるために大規模なファンイベントは行われませんでしたが、公式SNSを通じて7人が笑顔で並ぶ写真が公開されました。その写真を見た瞬間、世界中のARMYが「やっと戻ってきた」「これで本当にBTSが帰ってきた」と歓喜の涙を流しました。
ユンギ自身は、服務終了直後のWeverseライブで少し照れくさそうにしながらも、待っていてくれたファンへの感謝を伝えました。髪は少し伸び、以前より少しふっくらとした健康的な姿で、重責から解放された安堵の表情を浮かべていたのが印象的でした。
社会服務経験が音楽制作に与えた影響
社会服務要員として一般社会の中で規則正しい生活を送った経験は、ユンギの音楽観にも少なからず影響を与えたと考えられます。深夜まで作業室にこもる昼夜逆転の生活から離れ、朝起きて出勤し夕方に帰宅するという「普通の生活」のリズムを1年9ヶ月にわたって体感したからです。
通勤途中に見る風景や、役所や施設で出会う様々な人々の日常、そして社会の一員として働くことの重み。これらは、華やかなステージの上にいては決して得られなかったインスピレーションの源泉となった可能性があります。彼の作る楽曲に、より日常に寄り添った深みや温かさが加わることが期待されます。
また、長い期間パフォーマンスから離れていたことで、音楽に対する渇望やステージへの情熱はこれまで以上に高まっています。2026年の新作アルバム『ARIRANG』には、溜め込まれたエネルギーと新しい視点が融合した、進化した「Agust D」としての側面とBTSのSUGAとしての側面が共存していることでしょう。
2026年完全体活動におけるユンギの役割
2026年3月のカムバックにおいて、ユンギはこれまで以上に重要な役割を担うことになります。プロデューサーとしての手腕はもちろん、グループの精神的な支柱として、久しぶりの活動に臨むメンバーたちを支え、バランスを取る調整役としての機能も期待されています。
特に今回のワールドツアーは、過去最大規模となることが予想されており、長丁場のツアーを乗り切るためには彼の冷静な視点と経験が不可欠です。激しいダンスナンバーだけでなく、バンドセットを取り入れたステージ構成など、彼の音楽的嗜好が反映された新しい演出が見られるかもしれません。
完全体となったBTSは、もはや単なるアイドルグループではなく、それぞれのメンバーが自立したアーティストとして集合したスーパーグループへと進化しました。その中心で、静かに、しかし熱く音楽を紡ぎ出すユンギの姿を、私たちは再び目の当たりにすることになります。
まとめ:ユンギの献身と2026年ツアーへの期待
ユンギの社会服務要員としての兵役は、身体的な痛みを抱えながらも義務を全うするための最善の選択であり、彼にとってもBTSにとっても必要な時間でした。左肩の手術という試練を乗り越え、静かに誠実に服務した1年9ヶ月の日々は、彼の人間としての深みを増す糧となったはずです。
2026年1月現在、すべての兵役義務を終えた彼らの視線はすでに未来へと向けられています。3月20日のニューアルバム『ARIRANG』リリース、そして4月から始まる東京ドーム公演を含むワールドツアー。空白期間を埋めて余りあるほどの情熱と音楽が、私たちを待っています。
過去の兵役に関する疑問が解消された今、次はこれからの彼らが作り出す新しい伝説に注目しましょう。痛みを知り、普通の日々を知り、そして再びステージに戻ってきたミン・ユンギの「第2章」は、今まで以上に輝かしいものになるに違いありません。


